前編では晴海フラッグの概要や共用施設、眺望、交通アクセスなどについて語り合いました。後編では、資産性や将来性、管理費、そして総合評価について掘り下げていきます。
資産性と将来性
のらえもん:晴海フラッグの資産性と将来性について、すまいよみさんはどのように見ていますか?
すまいよみ:私も晴海フラッグの価格をずっと追っているのですが、だいたい入居が始まった頃の転売住戸は坪400万から450万円ぐらいでの売買だったと思います。それが半年ぐらいで500万円台、今となってはそれ以上の住戸もありますね。短期間のうちに約1割ぐらい上がっています。
勝どき駅前のタワマンは更に値上がりしていますし、築地の再開発を含め、都心部に人が集まれば集まるほど、晴海もどんどん引きずられて資産価値は上がっていくと思います。昔は、都心部は住まいよりもビジネスや商業のイメージが大きかったと思うのですが、今では、利便性を重視した商業一体開発のタワマン人気や職住近接の意識が高まりました。中央区は月島・勝どき・晴海に大規模なタワマンが立ち並ぶようになってすっかり人気の住宅地化しましたね。
のらえもん:なるほど。駅前のシンボリックなタワマンの取引状況が晴海にも波及してくる、ということですね! 僕も賛成です。さて、築地の再開発については、面積的に多目的スタジアムがメインになりそうですね。本当はもっと商業ビルを建てて欲しかったんだろうなと思うのですが、いくつかレジデンス棟も作られることになりました。
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/toshi_saisei/saisei08.html
すまいよみ:そうですね。築地にオフィスはあまり必要ないのかもしれません。
のらえもん:正直、オフィスとしての立地として築地は二級立地ですからね…八重洲にまだ大きいのが立ちますし、それこそ日本橋の再開発でもオフィスが供給されます。
すまいよみ:晴海には大きなオフィスビルがありますが、通勤先として見るとちょっと不便な立地ですよね。
のらえもん:雑誌のオフィス特集だと必ず槍玉に挙げられるのが晴海ですね(笑)。なぜこの話をわざわざしたかというとそりゃ読売巨人軍が築地に来たらそれは盛り上がるんだろうけど、虎ノ門ヒルズや六本木ヒルズ、ミッドタウンのような、賃料がものすごい高いオフィスビル+タワマン+公園のようなものと、築地の再開発はちょっと違う印象をうけるなと。
それよりも、築地再開発に伴って5万人の観客導線をなんとかしなくちゃいけなくなって新線を通す必要性が出てきた、これが真の晴海にとっての波及効果なんじゃないかと考えています。
管理費について
のらえもん:さて、晴海フラッグの管理費等、維持費についても触れたいと思います。晴海フラッグの維持費は他の物件と比べても高いですよね。
すまいよみ:そうですね。板状で70㎡、4万円前後とか。城東エリアの大規模マンションだと2万円〜で、晴海フラッグだと1.5倍から倍に近い印象です。
のらえもん:棟によってかなり違いますが、この維持費の高さは「晴海フラッグというテーマパークの年間パスポート」みたいなものと考えるのがいいのかな。例えば、水素インフラなどは普通のマンションだと絶対に背負わされないものですね。水素社会の推進をめざす国家プロジェクト、ということで背負い込まされています。将来においてはわからないですが、現状では水素パイプラインと燃料電池による共用部電力の供給についてはコストメリットないと思ってます。
豊かな植栽や共用部も維持コスト面ではハンデとなりますが、これについては先ほどいったように、年パス代というしか笑。それに最近の新築マンションの管理費は驚くほど高いので、しばらく前の大規模マンションと比較するより今売っているマンションと比較したほうがいいかもしれませんね。
すまいよみ:そうですね。管理費だけでなく修繕費含めてどこまで将来高くなるのかな?っていうのはちょっと心配かもしれませんね。あとこれだけ巨大化したマンションだと管理形態が将来的に変わってくる可能性もあるでしょうか?
もともと管理費は高かったから、第三者管理を入れちゃった方がよかったんじゃないかなと思いました。
のらえもん:第三者管理化はそのうちテーマになりそうですね。
晴海フラッグの総合評価
のらえもん:最後に、晴海フラッグの総合評価をお聞きしたいと思います。すまいよみさんから見て、晴海フラッグはどういった物件だと評価できますか?
すまいよみ:中央区の80平米を超えるファミリータイプで1億円前後だったら、安いと思うような市況ですよね。ただ、もうその価格水準の部屋はなくなってしまいました。
管理面でいえば、今後やっぱり住民の一人一人次第で変わっていくのかなと思います。今、晴海フラッグ内でいろんな交流イベントとかもやってますよね、やっぱり住民の方主体で本当に語り継がれるようなニュータウン、街、マンションになっていってほしいですね。
すまいよみ:私から見る都心部って、タワマンとか私なんか手が届かない、なんか近寄りがたいイメージがあるんですけど、晴海フラッグには暖かさも感じます。また、都心部の中でも緑と水に囲まれているエリアですし、住民みんなで一生懸命管理して未来永劫綺麗に保ってオリンピックレガシーにしてほしいです。
のらえもん:住民自治が重要になってきそうです。良くも悪くも街としては独立しているので、楽しめる街になるのも、今後の住民の次第というところがありそうです。
すまいよみ:そうですね。なぎさニュータウンの話に戻りますが、築40年を超えても綺麗にされている印象を受けました。大規模のマンションだと、人も資本もありますから管理が行き届いたマンションは多いですよね。
もちろん、小規模マンションにもいいところはありますけど、晴海フラッグは大船に乗る安心感がある、満足感の高いマンションだと思います。
のらえもん:大船に乗った安心感!晴海フラッグは巨艦ですからね。最後に、晴海フラッグの魅力をひとことでまとめるとしたら?をすまいよみさんにお聞きしたいと思います。
すまいよみ:ベーシックな物言いですが、都心に近いけれど「自然豊かな環境」「充実した共用施設」そして「将来性」。この3点ですね。今後も都心部に人が集まれば集まるほど、周辺部である晴海の価値も上がっていくと思います。また、新線の計画もありますから、交通の便も将来的には良くなる可能性が高いです。
のらえもん:ありがとうございます。私も同感です。加えると公開空地や公園を使った居住者間コミュニティ形成が盛ん、というところもありますね。すまいよみさん、今日はありがとうございました!
すまいよみ:こちらこそありがとうございました。今回あらためて、晴海フラッグという社会現象にもなったマンションを見直してみて、とても勉強になりました。
まとめ
前後編に分かれてお届けした、のらえもんとすまいよみ対談、いかがでしたか?単に晴海フラッグの良さだけでなく、複合的な視点でお届けできたと思います。今後もはるみライフ+では晴海フラッグのよさをお伝えしていきます!