晴海フラッグ分譲棟の賃貸需要を徹底解説:湾岸不動産のプロが語る成功のコツ ふじふじ太氏インタビュー

住まい

湾岸エリアの不動産のプロフェッショナル、FJリアルティ代表の藤田さんに晴海フラッグ分譲棟の最新賃貸事情と売買市場について本音入りで詳しくお話を伺いました!今回は賃貸編ということで、一部で話題となっている晴海フラッグ分譲棟の賃貸市場の現状や、今後の展望について、貴重な洞察が得られました。後編の売買編は後日公開予定です。

ー藤田さんはキャリアを都心エリアの賃貸仲介からスタートされていますね。実績を教えていただけますか?

藤田:私のファーストキャリアは、「ケン・コーポレーション」の高級賃貸を扱う部門に3年おりました。家賃帯は30〜60万くらいの高級賃貸を扱っていて、月7〜10件くらい、年間でいいますと100件の契約ペースを計3年間行っていました。当時は港区の富裕層が顧客でしたが、いま晴海フラッグを賃貸でご検討される方は、当時の属性の方に近いなと感じます。

株式会社FJリアルティ代表取締役 藤田祥吾氏に晴海埠頭公園のカフェ「O.GARDEN」でお話を伺いました

株式会社FJリアルティ代表取締役 藤田祥吾氏に晴海埠頭公園のカフェ「O.GARDEN」でお話を伺いました

話し手プロフィール:藤田祥吾
株式会社FJリアルティ代表取締役。筑波大学卒業後、ケン・コーポレーションに入社。湾岸マンション価格ナビ時代にスムログブロガー「ふじふじ太」として活躍し、2023年に独立し株式会社FJリアルティを設立。東京湾岸エリアに魅せられて9年、1児の父。

晴海フラッグ分譲棟の賃貸事情とは

ー晴海フラッグ分譲棟の賃貸相場は、ズバリどのくらいでしょうか?

藤田:正直言って、いまの晴海フラッグ(分譲棟)は供給過剰で賃料水準が安いと感じています。今(2024年8月時点)だと、例えば85m²の3LDKでも、だいたい家賃30万円前後で住めてしまう。もちろん方角や眺望などによって家賃水準は変わりますが、東京都中央区のファミリー向け間取りと考えると、かなり安い印象です。

ー賃貸で人気のある間取りや特徴はありますか?

藤田:これは売買と全く同じです、「眺望が良い部屋」であれば比較的高い賃料でも決まっています。ミクロ的なお話をすると、駅に近い棟、特にサンビレッジのD棟が一番勝どき駅に近いですから、そこへの問い合わせが多いです。売買ではあまりそういった問い合わせを受けたことがなかったので、ここが賃貸と売買でニーズが少し違う点だと感じました。

適切な賃料相場と入居希望者の特徴

ー賃貸のオーナーへのアドバイスをお願いします。適切な賃料設定のポイントは何でしょうか?

藤田:適切な賃料というのは、今はもう非常に流動的で相場が決まっていない状況です。しかも賃貸の場合は募集が多すぎて、むしろ下落傾向にあります。そういう中で高値チャレンジで募集しても問い合わせが来ないので、避けた方が良いですね。

いま現在は、物件の差別化も非常に難しいです。だいたいどれも新築未入居ですから、設備では差別化できません。物件オーナーとして早く決めたいのであれば、早めに賃料を下げた方が良いと思います。想定家賃30万円の物件が半年決まらないと、合計200万円近い損失になります。であれば1~2万円下げてすぐ決まる方が、投資効率は間違いなく高くなります。

ー入居希望者の特徴はありますか?

藤田:海外の人が多いですね。私も賃貸物件を預かって募集をかけましたが、問い合わせは中国の会社からが多かったです。あとは他のエリアから来る方が多いです。例えば郊外や千葉、埼玉などに住んでいて、より都内に近づきたいという方が中心です。
おそらく出せる想定の賃料といまの相場帯が近いんだと思います。「この賃料で中央区に住めるんだ」という方が結構来るという印象です。
逆に、いま湾岸エリアに住んでいる方から、賃貸のお問い合わせは少ないですね。

晴海フラッグ分譲棟の賃貸の今後について

ー今後の賃料相場の見通しはいかがですか?

藤田:本音で申し上げますと、募集が多すぎますので、この下落傾向は当分は続くかもしれません。2年後くらいにある程度おさまっていればいいなという感覚です。ある程度、募集の数が減っていかないと、適正な市況には戻らないと思います。一方で、しっかり入居者も決まってきて、ちゃんと町として人が増えてくれば、また賃料は上がっていく可能性はあります。

今は明らかに晴海フラッグだけが近隣のマンションと比べて安いので、そこは是正されていくような気がしますね。

ー晴海フラッグの賃貸が増えたことで、他の東京湾岸エリアの賃貸に影響はありましたか?

藤田:めちゃくちゃあります!他のタワーマンションのオーナーも困っています。影響は晴海エリアだけではありません。豊洲や月島、有明など湾岸全域に影響が出ています。タワマンを含めてこのエリアの賃料水準は若干下がっています。

私は一時的な供給過剰、住替え売却により東京湾岸エリア全体の価格がいったん下がってしまう「湾岸2024年問題」を言ってましたが、売買ではなく賃貸で来てしまいました。晴海フラッグの分譲棟を貸し出す人が多くて賃料が下がり、他エリアにも波及している、湾岸2024年問題は、賃貸市場で起こりました

先ほど述べたように、在庫が完全になくなるまで…ひょっとしたら正常化まではまだ2〜3年はかかるかもしれませんね。まだ、賃貸棟であるポートヴィレッジも戦略的にゆっくりと賃貸を募集していて、まだ出し切っていませんから。

逆に言えば、賃貸で入居をお考えの方はいまがチャンスなんです!こんな賃料で住める相場は長続きしません。それに、晴海フラッグって住みやすくていい街ですよ。

正直、いまは晴海フラッグ分譲棟の賃貸水準が下がりすぎて特異点になっているため借り手にとってのチャンス!と語る藤田氏

正直、いまは晴海フラッグ分譲棟の賃貸水準が下がりすぎて特異点になっているため借り手にとってのチャンス!と語る藤田氏

最後に、賃貸募集の方へのアドバイス

ー賃貸募集を成功させるためのテクニックはありますか?

藤田:実は私、「鳴らない」「決まらない」といわれている晴海フラッグの賃貸を2つ預かって、どちらも1ヶ月位内に決めています!この方法はですね…ぜひ私に一度相談してください!長期的な視点、戦略が有効だと考えています。

ー貴重なお話をありがとうございました。

藤田:ありがとうございました。

papashi
   
はるみライフ+ 編集部
   
晴海フラッグの魅力を余すところなく伝える、はるみライフ+の編集部です

 

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