最寄り駅まで遠い(大江戸線勝どき駅まで徒歩16-20分)ことから陸の孤島などと揶揄されることもある晴海フラッグ。BRTが通るとは聞いていたものの、所詮はバス。時間が読めないし、電車に比べれば輸送力はたかがしれてる、と住む前は思っていた。
しかし、実際のところBRTはなかなかに優れた交通手段だった。バスで通勤なんてありえない、と思っていた過去の私はもういない。
今日はそんなBRTについて私が感じたメリットを紹介したい。
東京BRTはいくつかルートがあるが、晴海フラッグ民が最も利用するのは、晴海フラッグと新橋を結ぶ選手村ルートだ。運賃は、大人220円、小児110円。
晴海フラッグ内のBRT停留所3箇所を周って利用者を乗せたら、バスは環状2号線を通って新橋までノンストップ。この環状2号線が本当に便利なのだ。信号もほぼなく、はるみらい停留所を出たら、新橋まで5、6分で到着する。新橋まで5分だなんて、陸の孤島と言ったのは、いったい誰なのか。
また、晴海フラッグ始発で、かつ新橋まで停留所がないこともあり、ほぼ定時運行で、時間が読みづらくて通勤に使えないということもない。
今のところ選手村ルートは、連節バスではなく単車両なので、輸送力はまだ気になるところがあるけれど、7月から増便されたこともあり、出勤時間帯は10分おきに出ているし、それ以外の時間帯も15分おきに出ている。地下鉄の便数にはかなわないものの、待ち時間はそれほど気にならないレベルと言える。
それと、実際にバスを利用するようになって感じた大きなメリットの一つは、電車の駅と違って、「すぐに乗れる」という点だ。
駅の入り口から階段やエスカレーターを使って地下まで降りて、改札をくぐり、また更に階段を使って・・・(大江戸線は特に深い)というような「駅についてから電車乗るまでの所要時間」がかからないのが、バスの利点だ。
マンションを出て、BRTの停留所まで歩いたら、すぐに乗り込めて、10分強で新橋に到着。
選手村ルートの場合、利用するのは晴海フラッグの住民がほとんどだし、新橋まで直行なのだから、もうこれは、晴海フラッグ専用シャトルバスと言っても過言ではないのではないか?
ちなみに、新橋の停留所から新橋駅までは3、4分くらい歩くが、新橋からはJRはもちろん、銀座線・浅草線・ゆりかもめに乗り換えができ、どこに行くにも便利な駅だ。銀座は徒歩でアクセス可能である。やはり晴海フラッグは陸の孤島と呼ぶには少し違う。
晴海フラッグ内のBRT選手村ルートの停留所は、HARUMI FLAG(晴海五丁目ターミナル)→晴海ふ頭公園→はるみらい、の3箇所で、次が終点新橋。
SUN VILLAGEなら、始発停留所の「晴海五丁目ターミナル」か「晴海ふ頭公園」が近いし、PARK VILLAGEなら「晴海ふ頭公園」、PORT/SEA VILLAGEは「はるみらい」が最寄りになる。ただしSEA VILLAGEからだと停留所まで少し歩くことになる。
私は始発の「晴海五丁目ターミナル」を利用しているため、混雑する時間帯でも確実に座ることができている。平日昼間なら、どこから乗っても座れる確率は高いが、通勤時間帯となると、「はるみらい」からの乗車は立つことになるだろう。とはいえ、ギューギューで乗れない、というようなことは今のところめったにない。
地下鉄と違ってすぐ乗れて、時間もほぼ正確なBRTは、十分に日々の足となりうる。
BRTは新しいので車両がまだキレイで、バス特有の匂いもあまりしなくて快適だ。
欲を言えば、最終バスがもう少し遅くまであるとありがたいところ。(最終は22時台)
最後に、BRT選手村ルート以外にも晴海フラッグを通るバス路線はいくつかあるので合わせて紹介しておこう。
BRTの幹線ルート②は、豊洲市場を通って国際展示場駅まで行く。千客万来や有明ガーデンに行くには便利なのだが、何しろ便数が非常に少ないのが残念なところ。
また、路線バスでは都03、都05-1、錦13の3路線が晴海フラッグ内を通る。BRTに比べると停留所が多く所要時間は長いが、勝どき駅、豊洲駅、銀座、東京駅等に直接バスで行くことが可能だ。
変わったところでは、中央区が運営している江戸バスの南循環ルートが晴海フラッグを通っている。小さい赤いバスで、運賃は100円。約20分間隔で運行している。通勤には向かないが、区内を巡るには楽しいかもしれない。
今後、ますます住民が増えることが予測される晴海フラッグ。
朝の時間帯はBRT車内が混み合うことも増えてきているので、BRTの増便、また連節バスの導入などを期待したい。